2021/01/14 10:18
小さな小さな弊店のアンティーク
ジュエリーを気にかけて下さって
いる皆様にいつも感謝の気持ちを
持って日々ジュエリーと向き合って
おります。
誠にありがとうございます。
さて、アンティークジュエリーをよく見ますと、ミルグレインが多くの使われている事に気付くと思います。
よく見てみると同じミルグレインにも大きさの違いや、間隔の幅が違ったりと、色々なミルグレインが有りますのでおもしろいですよね。
ミルグレインのミルはラテン語の"千"を意味し、グレインは英語の"粒"を意味します。つまり"千の粒"。
小さな粒がどこまでも連なるデザインから、“永遠”や“子孫繁栄”を表し、永遠の愛を誓うマリッジリングなどにもよく使われています。
ミルグレインはミルを打つ鏨(タガネ)やミルホイールという彫刻職人専用の工具を使い大きな粒から細かな粒まで様々な方法で様々なサイズのミルグレインを施すのです。
職人さんが”均一”で”等間隔”に小さな粒を手作業で一粒一粒丁寧に刻んているのですが、どれだけ根気と技術が必要な作業でしょうか。
一粒一粒美しく並んだ小さな粒が光を集め、まるでダイヤモンドと思ってしまう程に異なる繊細な輝きを放つ華やかな姿に惚れ惚れしてしまいます。
(Sold out)
ミルグレインが本格的に誕生するのはプラチナジュエリーが現れる1900年頃、その後のアールデコジュエリーでは積極的にデザインの一部として取り入れられました。
(ネットストアにて販売中¥150,000)
でもどうしてこの技法が発明されたのでしょうね。
紀元前のジュエリー技法の中に
”グラニュレーション”つまり
“粒金細工”というものがあり、一見
ミルグレインに似ているのですが、
もしかしらそこからインスパイアされたのかしら?なんて、想像が膨らみます。
ちなみに粒金細工は金の粒を一粒一粒作りジュエリー に一粒一粒を溶接する細工です。考えるだけでも気の遠くなるような作業ですよね。
紀元前に生まれたこの粒金細工は
衰退し技術が途絶えてしまうのですが、
19世期にイタリアの遺跡から宝石が発見され、それに注目した金細工師が技術を蘇えらせたのです!
そのスタイルをエトルスカンリバイバルと言います。
(話がずれてしまいました。)
ジュエリーは小さな小さな存在だけど、色々な技法やデザインがあり、それぞれに世界観があり、コレクションするのにキリのない存在ですよね。
(Sold out)