2021/07/04 12:29




小さな小さな弊店のアンティーク

ジュエリーを気にかけて下さって

いる皆様にいつも感謝の気持ちを

持って日々ジュエリーと向き合って

おります。

誠にありがとうございます。


ネットストアを始めて今月で丸三年になります。こうして続けていける事はひとえに皆様方の励まし、応援、そしてなりよりもアンティークジュエリーを大好きな気持ちを共感出来るという喜び。


そしてそのような中ふと思ったのですが、日本人とジュエリーの関わりってどうなのかしら?と。


街ゆく人々をみていても、ジュエリーを身につけている人って欧米に比べて明らかに少ない事に気づきませんか?


中には冠婚葬祭にしか身につけないという人も少なくないのでは?


TVを見ていても電車やバスに乗っていても仕事柄ジュエリーに目がいってしまうのですが、ジュエリーをしている人が極端に少ないのです。

まして、アンティークジュエリーとなると、ほぼいない、、、。

というより、目にした事がないです。涙


それにもかかわらず、どの街にも、TVの通販でも、インターネットでも沢山の宝石が並び、売れてゆく。

誰が購入してどんな時に身に付けているの?と不思議に思ってしまうのです。


日本人とジュエリーの関わりは他の国に比べて非常に浅い事をご存知ですか?


諸外国では、世界中の様々な民族が太古の時代から進化を遂げながら装身具と言われてるジュエリーを身に付けていたのに対し、日本人だけが、ほとんどジュエリーなしの生活をしてきたのです。

飛鳥奈良時代から、江戸時代の終わり頃まで1000年以上にわたって、日本にはジュエリーと呼べるものがほとんど存在しなかったのです!!

長い人類の歴史の中で、ほとんどすべての時代、すべての民族がジュエリーを使ってきたのですが、日本では江戸時代の末期までの間、ジュエリーらしいジュエリーはほとんど存在していなく、あるとすれば、飾り櫛やかんざしなどの髪の毛の飾りくらい、後になりやっと帯留めなどが作られはじめますが、ジュエリーの典型でもある指輪もネックレスもイヤリングも使わなかったのです。

どうして日本ではジュエリーが発展しなかったのでしょうか?本当にミステリーですよね。

世界的に見ても非常に珍しいことなのです。





そしてジュエリーの経験が浅いまま

一大ジュエリー消費国となった日本。


欧米のようにジュエリー文化を育む事を知らない私達日本人、つい百年ほど前まで、ジュエリーを身につける文化がほとんどなかった国の人々にとりジュエリーを身につける事はやはり難しいのはあたりまえですね。

まして、アンティークとなると、

もう、それは本当に大変な事だと思います。ですから、私としてはこうしてアンティークジュエリー好きの皆様と巡り会えた事に日々感謝をしております。

それはインターネットストアを始める前までは感じる事が出来なかった幸福感です。


そしてジュエリーに求められる美とは何なのか? 

街やTV通販で溢れている量産品のどれも似た作りのデザインの宝飾品を見ていると、まだまだジュエリー文化が育っていないと感じます。

しかし選択肢がない消費者はそれらを購入する。そして、業者側は、売れたからまた同じような商品を作る、一種の悪循環が生まれて、いつまでたってもジュエリーの水準、また生活の中でこなれて着こなす術が身に付かないのだと思います。


元々私達日本人は欧米に比べて色々な事を受け入れる民族だと思います。

クリスマス、ハロウィン、家庭料理にまで国際色豊かなメニューが並び、その心の広さは素晴らしいのですが、

ヨーロッパのように、文化的価値を定着させる事に関してなかなか難しいようで、熱しやすく冷めやすい。

ように感じます。


ヨーロッパにおいてはアンティークジュエリーの地位は一定の地位を保っております。決してリサイクル品ではなく、歴史的背景に基づき、一定の価格が築かれているのですが、日本においては、文化的にもまだそのような領域に辿り着かないまま、右往左往していて、その価値をきちんと見いだせてもらえていない現実もあります。


どれも適正価格があり、多少の差はあれど、それなりの価値が保たれているのが欧米です。

そもそも、ヨーロッパは歴史的建造物が生活空間にあり、古い物を修復して大切にしていく文化があります。

日本はやっとその大切さに気付き、

明治大正時代の古き良き物を後世に残す事をする取り組みをし始めましたね。

これまでどれほどの物が崩されて消えてしまった事でしょう、、、。


つまり、ヨーロッパではアンティークは生活の一部に必ず存在する物です。




アンティークジュエリーに対する敬意もあります。

先ずはアンティークジュエリーを手にし全体の美しさを愛でるのです。

そしてそのリングが辿ったであろう道のりを想像し、コンディションチェックをします。

程度の差があれど、多少のキズなどは気にしないのが欧米の人ですが、

私達日本人はそうではなく、

アンティークジュエリーであっても無傷を求めるほど、、、。涙)

ですので私達日本人は各国の取引先のディーラーさん達にある意味嫌がられてる存在かも知れません。笑 

でも長きにわたる訓練の甲斐あって最近は以前よりもスムーズに取引きが出来ているように感じます。


現代で真似をするとそれこそ高額な商品になってしまう様々な製法で実現したアンティークジュエリー達。

一期一会の一点ものの魅力、歴史的ストーリー、天然石のパワー、アンティークならではの奥深い味わい、その魅力は果てしなくつづきます。


現代の大量生産のジュエリーと比べてみても、そう価格差がないのですから、よっぽど魅力的に感じるのは私だけではないと思います。

おそらくこのブログを読んで下さった方々は私と似た傾向にあると思っております。


ネットストアを始めてからもうすぐまる三年になります。

店舗販売のみの時と違い、日本全国、そして海外からもご縁を頂き、こんなにアンティークジュエリーを好きな方がいるのね!と心を弾ませて日々紹介をさせて頂いております。

お客様に直接お会いして接客できない事が唯一残念な事です。。。

ジュエリーを右から左に販売するのは簡単です。

でもそれは私の性に合っていなく、

やはり、一つ一つ丁寧に真心を込めてご案内したいと思っています。

一つ一つに愛着があるからです。


弊店練馬区の為、都心からですと遠路遥々となってしまいますが、出来ます事ならば東京にお住まいの方はご来店頂けますと嬉しいです。


これからもアンティークジュエリーとお客様を繋ぐ架け橋人として今後ともご紹介させていきたく思っておりますので、これからもどうぞ宜しくお願い致します。


最終的に話しが逸れて、まとまっていませんが、接客の時によくある流れのように、この度はこれで終わりたいと思います。


最後まで読んで頂きありがとうございました。