


















ポストアールデコからタンクリングへの移行期に生まれた個性派リング
¥158,000 税込
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時代 1935年頃
素材 ダイヤモンド、18金
サイズ11号
フェイス幅 約12.7mm
高さ 約6.5mm
重さ 4.4g
こちらのリングは、1930年代後半から40年代にかけての「ポストアールデコ期」に生まれたと考えられる大変ユニークなひと品です。
アールデコが黄金期を迎えた1920〜30年代前半、ジュエリーは幾何学的な直線や左右対称のデザイン、そしてプラチナとダイヤモンドや色石のコントラストを中心に「理知的な美しさ」を追求していました。しかし1930年代後半、世界情勢は戦争へと向かい、やがて第二次世界大戦が始まります。プラチナは軍需用に使われ、ジュエリーにはゴールドが多用されるようになり、デザインもそれまでの繊細さから一転して「力強さ」や「ボリューム感」を打ち出す方向へと変化していきました。
この流れの中で誕生したのが「タンクリング」と呼ばれるスタイルです。タンクとは戦車の意味で、その名の通り、頑強で重厚なフォルムが特徴です。
このリングはまさに、その移行期を象徴する作品といえます。
3石のオープンキュレットのオールドヨーロピアンカットダイヤモンドが光を柔らかく取り込み、まるで花びらのように、あるいは蝶が羽ばたくように並んでいます。その周囲を取り囲むのは、カルトゥーシュのように端がくるりと巻いた立体的な装飾。そこにはアールデコ的な左右対称の秩序がありながらも、量感のあるフォルムに進化している点に時代の変化を感じますね。
さらに下部には、星型のモチーフに包まれたダイヤモンドがセットされています。
全体を見ると、華奢な装飾ではなく「構造体」としての存在感を意識したデザインであることが伝わってきます。
まさにポストアールデコから次のデザインへと向かう時代の空気そのものを感じますがいかがでしょうか。
アールデコの理性的な美意識に、次の時代の力強さを予感させるリングですね。
ポストアールデコとは、単なるアールデコの名残ではなく、新しい時代の価値観を模索する過程で生まれた多様で個性的なデザインの時代だと思います。
このリングは、花や蝶のように自然を思わせる優美さと、その後へと続くタンクリングの力強さの両方を兼ね備えた、まさに「過渡期ならではの美」を宿した一点と言えるでしょう。
一見すると大ぶりでボリューム感のあるデザインですが、実際に身につけてみると驚くほど軽やかな着け心地です。地金は厚みのある塊ではなく、部分的に透かしを取り入れながら巧みに構築されていて、また全体も薄作りになっているため、見た目の迫力とは裏腹に、存在感を楽しみながらも、日常の中で軽やかにお使いいただけるのも、このリングの魅力のひとつだと思います。
※ サイズアップのお直し代を頂戴致します。サイズ直しをご希望の方は、
オプション選択をお願い致します。
※ 写真と実物ではサイズ感が違います。あらかじめ上に記載のサイズを必ずご確認下さい。
※インクルージョンについて:
オールドカットダイヤモンドは、モダンなブリリアントカットに比べて、内部のインクルージョン(内包物や不純物)が目立ちやすいです。しかし、この特徴もまた、個々のダイヤモンドの個性として受け入れられておりますので、初めての方はご理解を頂ければ幸いです。
※ 90年程前の古いお品になりますので、経年によるアンティーク品特有の微小なスレなどルーペで見てわかる程度にございます。ダイヤモンドはルーペでのぞくと内包物はありますが、肉眼でみえるものではなく、瑞々しい輝きを楽しませてくれます。カケはございません。
時代を考えても全体的にみて状態はとても良好です。
但しアンティークのお品であることをご理解のうえご注文お願いいたします。
アンティーク品に対して現行品の様な無傷で完璧な物をお求めになりたい方はアンティークジュエリーのご購入をお控え頂きたく存じます。
m(_ _)m
※ 初めての方のお取り置きは致しておりませんのでご了承下さいませ。
※当店の商品(アンティーク)は、新しく作られる量産品と異なり、経年変化によるキズ、変色、汚れなどは欠陥にあたりません。また、アンティークの年代や素材の純度等は、ディーラーからの情報、デザイン、素材、構造、刻印等から推測されたものであり、あくまでも目安としてお考え下さい。
SS050725-7
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