ブラックエナメル＆18金　モーニングリング

SOLD OUT

時代　1839年 ロンドン
Victoria のアディショナル　デューティーマークも残ってます。
素材　18金、エナメル
サイズ　12.5号
額縁のようなフェイスサイズ 8.5×9.5mm
バンド幅　8mm
重さ　約4.9g

厚く面取りされた水晶の下にいにしえの方の遺髪が収められたブラックエナメルのメモリアルリングのご紹介です。

コロナウィルス、ウクライナ戦争、トルコで起きた地震、いままでこれほどまでに死や愛について考える機会はなかったのではないでしょうか？

かつては今以上に死は身近なものでした。メメントモリという言葉を耳にした方もいらっしゃると思いますが、「死ぬことを忘れてはならない、死を想え」を意味し、命の短さを表し、死が身近にあることを思い出させる事をテーマにした芸術文化でした。

「今日は生きているが、明日は分からない」「永遠に続くものなどない」という命のはかなさを連想させつつも、同時に今この瞬間に生きていることを改めて実感させるポジティブな意味合いも含まれていたのです。

その延長線上に誕生したモーニングジュエリーとは、服喪中に着けるための故人の死を悼むためのジュエリーでした。黒を基調とし、編み込んだ遺髪をブローチやバングル、指輪などに埋め込んだのです。

喪服を2～3年も着なければならなかったこの時代、当然それに合わせたジュエリーが流行する事も想像できますね。自ら重い口を開かずとも、大切な人が亡くなったことをジュエリーだけで伝えられた時代があったと思うと、今では想像もつかない光景が存在していて、面白いですよね。

ブラックエナメルとゴールドの対比がとてつもなくかっこよく、凝った彫金デザインに惚れ惚れとしてしまうほどです。
1839年にこれだけのリングを作れたのは庶民ではない事は明らかですね。身分の高い人しか身につける事が出来なかったリングの内側には
James Hoskins
15th Jan Daid 1847
Lt;; & Adj”t19th M; N;J
と刻まれています。
そしてアームにはゴールドで"偲んで "を意味する"IN MEMORY OF"と書かれています。
James Hoskinさんを偲び、どんな方が喪に伏していたのでしょう。時を超え、海を越え、日本という地にたどり着くなんて想像もしていなかった事でしょうね。お客様の中には不気味、、、と思う方もいらっしゃると思いますが、アンティークを深く深く知ってくると全く不気味に感じませんし、かえってワクワクしてしまうくらい、モーニングジュエリーには魅力がいっぱい詰まってます。

額縁のようなフレーム、リングの縁取りに施されたゴールドのアカンサスの彫金のうねりの迫力と対比色の美しさはモーニングジュエリーならではですね。遠い時代の記憶の痕跡を感じられる素晴らしいリングはコレクションリングの一つとして加えてみるだけで、アンティークの世界観が一気に広がり、お守りのようなひと品として、飾っておくだけでも素敵だと思います。

なかなか販売には繋がらないとわかっていてもついつい買い付けてしまうモーニングジュエリー、いつかこの良さをわかって下さる方との巡り合わせの為にも、少しずつ集めています。私と同じような感性をお持ちの方がいつか現れると信じて、、、。

※サイズ直しは出来ません。

※ 写真と実物ではサイズ感が違います。あらかじめ上に記載のサイズを必ずご確認下さい。

※ 184年程前の古いお品になりますので、経年によるアンティーク品特有の微小なスレなどルーペで見てわかる程度にございます。時代を考えても全体的にみて状態はとても良好です。
但しアンティークのお品であることをご理解のうえご注文お願いいたします。
アンティーク品に対して現行品の様な無傷で完璧な物をお求めになりたい方はアンティークジュエリーのご購入をお控え頂きたく存じます。
m(_ _)m


※ 初めての方のお取り置きは致しておりませんのでご了承下さいませ。

※当店の商品（アンティーク）は、新しく作られる量産品と異なり、経年変化によるキズ、変色、汚れなどは欠陥にあたりません。また、アンティークの年代や素材の純度等は、ディーラーからの情報、デザイン、素材、構造、刻印等から推測されたものであり、あくまでも目安としてお考え下さい。